自重がかかる片持ちはりのたわみ量と応力を紹介します。有限要素法ソフトの動作確認やソフトに入力する材料定数の単位系の確認などに使用してください。
図1に示すような,自重が作用する片持ちはりを考えます。
寸法は以下の通りとします。
ヤング率E,密度ρ,重力加速度gは以下の値とします。
まず断面二次モーメントIを求めます。計算はSI単位系で行います。長さは[m],力は[N],ヤング率は[Pa]を使います。また,有効数字は3桁で計算します。
単位長さ当たりの荷重wを求めます。wは次式で求まります。
先端のたわみδは次式で求まります。最大の曲げ応力は,曲げモーメントMが最大となるA点で発生します。A点の曲げモーメントMは次式で求まります。
最大の曲げ応力σは次式で求まります。
上記問題を有限要素法で解いてみました。変位図を図2に示します。先端のたわみは9.18 x 10-3[mm]となりました。
はりの長手方向(X方向)応力分布図を図3に示します。A点の応力は0.914[MPa]となりました。
仮想仕事の原理 を追加しました。