二次元で考えた主応力,つまり平面応力状態での主応力は,計算力学技術者(CAE技術者)の資格認定試験では出てきますので,ここで述べておきます。
平面応力では,σx,σy,τxyがある値を持っています。σz,τyz,τzxはゼロです。
図1を用いて説明します。図の左側は応力(σx,σy,τxy)が作用している状態です。図の右側は。座標系を上手に回転して,回転後のせん断応力τx’y’をちょうどゼロにした状態です。そのときの垂直応力(σx’,σy’)が主応力(σ1,σ2)です。
別の表現をします。σx’は回転角θの関数です。σx’=f(θ)としましょう。θを0°から180°まで変化したときに,σx’は最大値と最小値をとります。この最大値がσ1,最小値がσ2です。τx’y’もθの関数ですが,σx’が最大値と最小値をとるとき,τx’y’はゼロになります。
主応力は次式で計算できます。
主せん断応力を説明します。τx’y‘も回転角θの関数です。τx’y‘=g(θ)としましょう。θを0°から180°まで変化したときに,τx’y‘は最大値と最小値をとります。この最大値がτ1,最小値がτ2です。次式で表されます。
主せん断応力が発生する方向は,主応力が発生する方向を45°回転した方向です。
仮想仕事の原理 を追加しました。