SI単位系とは国際単位系(International System of Units,略称:SI)のことで,国際的に定められた単位系です。SIの中に"System"(系)と"Units"(単位)の単語が入っているので,「SI単位系」という表現は「国際単位系単位系」と言っているようなもので,少し変なのですが広く使われています。
SI単位系は,次の7つの基本単位で構成されます。
SI単位系では,SI基本単位以外の物理量の単位は SI基本単位の累乗の乗除のみで表現できます。これらをSI組立単位と呼び,その例を表2に示します。
SI組立単位はたくさんありますが,そのうちいくつかは固有の名称と単位が定義されています。その例を表3に示します。
単位の中に固有の名称と記号を含むSI組立単位があります。その例を表4に示します。
1000 [m]は1 [km]ですね。1000倍であることをキロ「k」で置き換えています。この「k」をSI接頭語と言います。鉄鋼材料のヤング率は,200,000,000,000 [Pa]です。200×109 [Pa]とも書けます。109倍のところをSI接頭語で置き換えることができます。200 [GPa]と表記できます。ギガパスカルと発音します。SI接頭語は20個定義されていますが,日常よく使われているものを表5に示します。
形状モデルを[m]単位でモデリングした場合は,ヤング率,ポアソン比,密度,重力加速度はSI単位系で入力します。単位はそれぞれ,[Pa],[-],[kg/m3],[m/s2]です。
形状モデルを[mm]単位でモデリングした場合は,ヤング率,ポアソン比,密度,重力加速度はSI単位系でなくなります。単位はそれぞれ,[N/mm2],[-],[ton/mm3],[mm/s2]です。
1) 日本機械学会,機械工学便覧 基礎編 A4 材料力学,丸善,(1992)
2) 産業技術総合研究所ウェブサイト,https://www.aist.go.jp/Portals/0/resource_images/aist_j/press_release/pr2004/pr20040120/si_all.pdf
仮想仕事の原理 を追加しました。